2018年12月

東京

上條淳士作品については読まないという選択肢はそもそもないので「東京」ももちろん購入して拝読した。

内容に関しては帯に書かれている通り、2013年以降に描かれた新作・未発表イラストと過去の代表作各1話をトリプルトーン印刷でベタの塗り具合やトーンワークなど生原稿に近い形で再現されている。

これを見ると全部の作品をトリプルトーン印刷で発行してほしいと思ってしまうが、価格が大幅に上がってしまうだろうし、「完成品ではない」という印象を受ける人もいるだろうから、コレクターズアイテムとしてクラウドファンディング等で希望数だけ発行とかしてくれないだろうか……と思ってしまう。

そして必読のロングインタビュー。しかし私が年を取ったことが如実にわかる、本を遠めにしないと本文文字が老眼で読みづらいという事実。年をとって色々と嫌なことはあるけど、今の所一番イヤなのはこの老眼ですよね。小説とかも電子小説じゃないと文字の調整ができないから読みにくくて読みにくくて……。

東京というと私にとっては東の京(みやこ)というイメージが未だに強く、そういう意味では私はやっぱり関西の人間なんだなと思うし、東京が故郷になることはないのだなと思う。

京都というと変わらないことを美徳としているところがあるが、東京は変わることを美徳としているわけではなく、変わらざるを得ない状況に置かれることこそが東京が日本の首都であるという動かしがたい事実であるのだろうと思う。

さて、私にとっては憧れでも故郷でもない東京だが、それは身近に神戸があったからだろうし、私が兵庫県に生まれてなければまた東京という単語の意味も変わっていたのかもしれない。

ロングインタビューの中で上條先生が「SEX」について答えた箇所。

上條 それは、『SEX』で描きたかったことのひとつが「境界線」だったからです。日本という島国の中に国境線が引かれている状態ってのは興味深いなと昔から思ってたんですよ。(P188から引用)

私も同じように感じていたので同じようなツイートを過去にしていて、やはり「境界線」だったのだなと。
上條淳士の作風って一言で表すと私の中では「ドライ」なんだけど、思春期の夏の日の乾いた日差しのようなイメージがずっとあって、それは私自身が上條作品と出会ったのがその時期だったというのもあるだろうけど、実際の夏はもっとジメジメとしていて不快だけど、そこから湿気を抜いた夏。

――― この漫画の何がすごいって、総ページ数の半分くらいが、シバとユカリの戦いに費やされているところです。
上條 シバにとってユカリは「最初の男」なんです(笑)。そしてあの長い戦いはシバという格闘家の中の「第一章」なわけで。シバはユカリのほかに城島というライバルがいるけど、城島とはこの先プロの世界で何度か拳を交えることがあるかもしれない。でもユカリは、あの戦いのあと能の世界に戻る人だから、二度とシバと戦うことはないし、それゆえに、シバの中で生涯忘れられない強敵になるわけです。だから彼らの戦いを見ている友人たちのリアクションも含めて、あそこはあれくらい長々と描く必要がありました。(同P189から引用)

そして私が上條作品の中で一番好きな「赤×黒」について。このインタビューを見て、私がこの作品に惹かれるのは当たり前ですよねと思いました。上條先生はその文脈では描かれていないけど、これって大河BLの文脈と似てるんですよね。まぁ大河BLというのは完全に造語なんですけど、BLをたくさん読んでいる人には雰囲気を掴んでいただけると思う。

こいつまた言うのかという感じだけど、上條先生の大河BL読みてぇ……。いやでも「赤×黒」で充分ですという気もするし、「8」の新作も見たいし、「今の」東京の話でもいいし、なんでもいいから読みたい。

 小説の装丁絵ももっと見たい。文章との距離感が絶妙で世の中のすべての小説の装丁が上條淳士だったらいいのにと思うくらい。

最後に上條淳士作品集「東京」は風景を切り取る作風が好きな人にはまんべんなく満足こと間違いなしなので、ぜひとも多くの人に手にとっていただきたい。

1年を振り返る

ブログシステムを導入するとついつい長文を書きたくなるので、2018年を振り返ってみる。

今年も出茂鹿之介の1年でしたね。
4月といえば忍たまの新学期。その初っ端の26期9話で「出茂鹿之介のおつかいの段」という出茂鹿クラスタ待望の出茂鹿回。

前回の23期50話「優秀な事務員の段」以来、3年ぶりの登場となりました。忍たまの世界で忍たまでもないのに3年くらいごとに登場できるって意外にすごいことなんだけど、出茂鹿は割と最近はコンスタントに出てきてて、これはスタッフ間で出茂鹿を使おうと指示している神のような人がいるということでいいんですかね。

23期の「優秀な事務員の段」では出茂鹿クラスタ待望の優作兄さんと絡みが出てきて、いよいよ出茂鹿は小松田家と家族ぐるみの付き合いか……と思って数年、26期の「出茂鹿之介のおつかいの段」で小松田くんとおつかいに出かけるというどこまで行ってしまうの……という贅沢ぶり。

事務員というと小松田くんしか最近は出てきてないけど、事務員のおばちゃんとかいたと思うし、事務員って一人じゃないんだよね。考えたら当たり前だ。忍術学園の事務が小松田くん一人に勤まるわけがないんだから。だったら出茂鹿も雇ってあげてもいいんじゃないのか? と思ったりするけどそのへんは設定に忠実な忍たまなのでそんなにうまくはいかない。

ここまでいくとあとは同い年の山田利吉との絡みが見たくて仕方がない。原作で絡みがない場合どうも原作サイドにお伺いを立ててから関係性を組み立てている感じが最近はするんだけど、だから原作での接触がない限りアニメで出茂鹿と利吉が絡むことはないのかもしれません。
まぁ忍たまは恐らく私が生きている間はつづきそうなコンテンツではあるので気長に待ちたいと思います。

そしてさらに今年は落第忍者乱太郎64巻が10月に発刊。64巻は出茂鹿巻と呼んでも差し支えないくらい出茂鹿が登場します。

巻頭9ページ目からいきなり出茂鹿が登場。「私は本気でこの漫画の主人公になる!!」とか少年マンガの主人公のような発言をする出茂鹿。最高ですね。

そして最後にはナラタケ城のお姫様を護衛してナラタケ城に向かうというところで終わる。
この設定は次に出茂鹿が登場するときに引き継がれるのかそれとも時空の狭間に滑り落ちてなかったことにされるのか……。でもこれだけのページ数を割いて出茂鹿の成長を描いたということはなかったことにはならないんだろうなとは思っている。

忍たましか見ていない勢には今のところ出茂鹿は小松田くんから事務員の座を奪おうとして失敗し、海賊になろうと白南風丸と身隠しの盾の役のオーディションで対決し破れ、そしてまた懲りずに小松田くんから事務員の座を奪おうとしている嫌な奴というポジションだと思うけど、64巻がアニメ化されたら変わってしまうよね。それが楽しみでもあり恐ろしくもある。

この原作話が何年後にアニメ化されるのかはわからないが、アニメ化されたらどうなるかわからない。丸々1巻出茂鹿話だからどれくらいアレンジされるかもわからないし、身隠しの盾の役オーディション回は全8話だったのでそれくらいかもしれない。

本当に今年も出茂鹿のことばかり考えていたなということがわかる。来年も出茂鹿のことを考えたい。

馬借スタイル出茂鹿

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どこかで一度馬借スタイルの出茂鹿が見たいです。その前に忍務の基本? 女装が先か。
まさか30日のお題に出茂鹿之介が来るとは思ってなかったので油断していました。明日出茂鹿描き納めをするつもりでしたが一日前倒しのしかもスケッチで失礼します。 

Freo を1週間ほど触ってみて

まだ Tumblrからのエントリーをすべてこのサイトには移せていないが、1週間ほど創作サイト向け CMS Freo を使ってみて、この機能が欲しいなぁ……と思ったものを書いてみる。

自分でプラグインを書けば実装できそうなものもあるし、根本的に書き直さないとだめだろうなというものもある。いずれにしても Freo は GPL なので改造すれば何でもできるとは思うんですけどね。

  • エントリーのステータスに「下書き」がない。
    Tumblr には下書きがあってものすごく便利なんだけど、Freo には一般的な CMS と同じく「公開」「未公開」「予約公開」しかない。「未公開」を下書きとして使えるんだろうけどそうじゃないんだよなぁ。Tumblr を使ったことがある人にはわかるとは思いますけど。
  • 上記と関連しているけど、「未公開」の状態ではエントリーIDが振られていないのか「確認」ができないので、実際の画面でどのように見えるのかの確認ができず、確認するには実際に「公開」して見てみるしかない。
    これはあきらかな仕様ミスだと思うんだけど、根本的なエンジンの部分の問題なので改造となるともう別物の Freo になりそうで、正式バージョンアップとして「未公開エントリーの確認」が実装されないかなとは思っている。

実際にこの機能が欲しいというものを上げていくとプラグインで解決できそうなものばかりなのでそれほど不満点はないんだけど、上記の2点だけはプラグインの範疇を超えているので、本体のバージョンアップで対応してくれないかしら……とか思ってるし、リクエストとして上がっているなら待ちたい。

それにしても はてなブログカード API 便利すぎる。これをいつまで外部に公開してくれているかははてなの胸先三寸だが……。

Tumblr からのエントリー移行

以前のエントリーで Freo をエンジンとして CMSサイトとして可動していると言いましたが、Tumblr から書き出されたログがまぁ使えない使えない……ので本当に手作業でちまちまエントリーを移行していて、まだ Tumblr のエントリーが180くらい残ってる状態です。

初め350以上エントリーがあったことを思えばだいぶ手作業で頑張ったけど、Tumblr からのログはリンクは切れてるわ、元のアピアランスを保持していないわで嫌がらせか? としか思えない状態なので、結局 Tumblrのダッシュボードを見に行かないと元の状態がわからない。

もっと理路整然としたログだったらスクリプトでも組んで変換できるかも? とか思ってたけどそれ以前の問題です。まぁ  Freo の考え方と Tumblr の考え方が全然違うのでフォーマットがそのまま使えないのは当たり前ではあるんですが。

エントリーを移動していて問題なのが、Tumblr はタイトルという概念がなく何でもかんでも詰め込んでエントリーって感じなんですが、Freo は WordPress とか一般的な CMS と同様、エントリーとページという概念があり、タイトルも必須という CMS なので、Tumblr では考えてなかったタイトルをエントリーごとに考えなければいけなくて面倒です。
はじめからタイトルがあるのなら、考えるのはそれほど難しいものではないんですけどね……。

なので Tumblr からの完全移行はもう少し掛かりそうです。しかも現在、Tumblr の私のアカウントは一般には一切見えなくなっているようで困った状態です。