【京主】ウソつきは誰 ※未完

ジャンル:東京魔人学園剣風帖 お題:贖罪のアレ 必須要素:コメディ 制限時間:15分 文字数:684字


「京一、いい加減素直に吐いたらどうだ?」
「だから! 俺は知らねぇって言ってるじゃねぇか!」
 よくある光景ではあるが、龍麻の部屋―――リビング―――で、京一は正座をさせられ詰問されていた。

「ほう……まだ白を切るか……」
 龍麻は京一の顎を掴み、そっと上を向かせる。

「俺が、ひーちゃんにウソを付くわけないだろッ」
 京一のその言葉に、更に眉を寄せる龍麻。火に油を注いでいることには気づいていない。

「ウソを付いたことがない……、だ、と」
 その顔で激昂を買ってしまった気づくも時すでに遅しである。
「お前が、いつもいつも、『ちょっくら行ってくらぁ』といって出かけたきり一週間帰って来なかったりするのは、ウソの中には入っていないと?」

「いやッ、それは、いつもいつも悪ぃとは思ってんだけどよ、その場その場の状況ってものがあってよ……」
 しどろもどろになる京一であるが、京一の頭では反射的に言い訳を思いつくことなどない。

「そうだな……その場その場でコトを忘れるリス頭だからな、京一は……」
 ニヤリと龍麻は笑う。
「その度に俺が、それだけ心配しているかなど考えもつかないのだろうな。そのトリ頭では」
 ため息をつく。

「リスだのトリだの、ひでェぜ、ひーちゃん……」
「お前がそう言われてもおかしくないことばかり為出かすからだろうが」

「いや、それは……」
 ふう……疲れたようにもう一度ため息をつく龍麻。

「もういい。俺が出て行く。お前はそこで反省していろ」
 そういって踵を返し、玄関へ向かおうとする。

「わかった! わかったよ! 俺だよ」


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