七日間の先に ※未完

お題: 永遠の情事 必須要素: 四国 制限時間: 15分 文字数:420字  人は迷うがゆえに永遠を求める。  人は迷いを断ち切るために誰かに縋る。  そして人は何処かにあるという死国を求め彷徨うのである。 「悟りを開く、とか言って本当の目的はうどんだろ?」  隣で一生懸命に四国のガイドブックを熱... >>続きを読む

指先に込める力

お題: 許せない儀式 必須要素: ポテトチップス 制限時間: 30分 文字数:913字  何事にも儀式ってものはある。  たとえばポテトチップスの袋を開けるのだってやり方ってものがある。  ポテトチップスの袋には「開かないときは縦に割いて開けてください」などと書かれているが、そんなものは最終手段で... >>続きを読む

壊れかけの魔王【意味不明】

お題: 壊れかけの魔王 必須要素: 豊胸手術 制限時間: 30分 文字数:312字  魔王というは、人の心に内在する第六天魔王。  人を操り、人の楽しみを奪い去り、争いを生み、自らをも焼きつくすのである。  何処に住んでいるわけでもなく、何処にでも住んでいるものでもある。  その魔王がとうとう身を... >>続きを読む

犬の性格

お題: 犬の秀才 制限時間: 30分 文字数:531字  犬種によって色々な性質を持った犬がいる。  狩りをする犬、牧畜をする犬、愛玩するための犬。  同じ犬なのに種類により性質が違う。  吠える犬、吠えない犬、従順な犬、懐こい犬。  犬種というのは性格のようなものなのだろうか。  犬は自分のその... >>続きを読む

眼下に広がる岸壁の海

お題: 有名な死刑囚 必須要素: パチンコ玉 制限時間: 4時間 文字数:1142字 「死んだ後ってどうなるんだろうな……」  その男は独りごちた。  どのような人間でも死は約束されている。  いつ履行されるかがわからないから、暗闇の中を歩いているのにもかかわらず麻痺し... >>続きを読む

【京主】匹儔

ジャンル: 東京魔人学園剣風帖  お題: 未熟な克服  制限時間: 30分  文字数:1392字  人間は死ぬまで完成しないのだという。  死のあと、どうなるのかわからないのにどうしてそんなことが言えるのだろうか。 「京一は、どうして鍛錬するんだ?」  出かけようとし... >>続きを読む

平和なにおい

お題: 平和とにおい 制限時間: 15分 文字数:641字  匂いというのは慣れてしまうのだそうだ。  臭い臭いでも同じ匂いの中にずっといると臭くなくなる。  匂いに関する受動態が疲労するからだそうだ。  匂いとは化学物質だ。  何か匂うというということは、そこに何かがあるということだ。  他人の... >>続きを読む

声をつなぐ小さな箱

お題: 灰色の電話 必須要素: 5000字以上 制限時間: 30分 文字数:1183字  次の列車待ち。駅のホームでぼーっとしていると、置台にようなものが目についた。 「灰色の電話って見なくなったな……」  ぼそっと呟くと、隣に同じように座っていた耕助が反応する。 「何... >>続きを読む

決まり文句

お題: アブノーマルな絶望 制限時間: 15分 文字数:688字 「このお題、すごいな……」 「どんなお題?」 「『アブノーマルな絶望』だって」 「即興小説トレーニングのお題って、ランダムな言葉の組み合わせか何かで出来ているのか?」 「さあ…&hellip... >>続きを読む

潔白な眠り

お題: 潔白な眠り 必須要素: 文学 制限時間:15分 文字数:592字  そうだな―――。彼の話をしよう。  夜になると眠れない、と嘆く彼の話を。    真っ暗な中、身を横たえていると、漆黒の中に点々と輝く星が目の前に広がり、さらにその中に、引き込まれるような(漆黒なのにもかかわらず)... >>続きを読む

こんなことって

文字数:15,953字 関連ワード:HL 体育祭 短編家 運動会 高校生  さわやかな秋晴れの日。俺はとても憂鬱だ。  この憂鬱という文字を百回書き取れと、もし言われたらと考えたときと同じくらい気分が重い。  体育祭の日だ。  何度、台風が来てくれと願ったことか。何度、グラウンドにだけ隕石が落下し... >>続きを読む

どうしてなんだろう

文字数:1,907字 関連ワード:しっとり シリアスめ ピロートーク 「子どもが欲しい」  俺たちのピロートークを打ち破るように、洵は言い放った。腕枕をしている腕に重さを感じる。 「は?」 「子どもが欲しい」  聞き返すと同じセリフを言う。 「何だよ、突然……」 「俺ら... >>続きを読む

白い部屋

文字数:6,599字 関連ワード:BLではないかもしれない 四肢切断 拉致 拡張 監禁 純愛 青年  ここ数日、誰かの視線を感じる―――。仕事場の中で、自宅の窓の外から、街中でふとした瞬間に。  考えすぎだろう。最近は仕事も忙しいし疲れているのだろう、そう自分に言い聞かせた。  人間は本能を理性で... >>続きを読む

時計屋

文字数:4,334字 関連ワード:幻想 時間 禅問答  薄暗い商店街。もしかしたら、ゴーストタウンかもしれない。  その中にほの明るく電気が漏れている店がある。  『時計屋』―――看板にはそう書かれていた。 「そのまんまやないか」―――独りでツッコミを入れた。  骨董屋か?―――と見間違うような古... >>続きを読む